チタン焼け、再び。(SP300編)

先日はチタン焼けしたベルモントの450mlマグをご紹介しました。

じつは、もうひとまわり小さいマグのチタン焼けバージョンがあります。

というわけで、今回もビンテージテイストなチタンマグセットのお話です。

DSC01341ご存じスノピの300ml。チタンマグは火にかけて使い込んでいくと、焼けムラがでてきます。

そこで、バーナーなどで炙って色ムラを整えます。(写真は処理済みのものです。)

こうすることで、見た目がとてもいい感じになります。

DSC01345「かぶとやま工房」のSP300用チタニウムリッドも、「チタン焼け」したバージョンです。

DSC01339持ち歩いているSP300チタンマグとそのチタニウムリッド。TriPod Airに加えてアルミの極小アルコールストーブ。それに風防。アルコール燃料・固形燃料どちらにも対応しています。

また、これらの品々はすべてチタンマグに収納が可能です。

 

このセットはとても小さいのですが、じつは災害対策用品としての意味合いがあります。

常時携行を想定した場合、大きいとどうしても持ち歩きに支障がでてしまいます。

こういったことから、ほかではないような、ミニサイズのセットも作っているのです。

筆者は普段から、このセットをアタッシュケースに入れて持ち歩いています。

 

災害対策として、十徳ナイフやライトなどは、準備されている方も多くいらっしゃるようです。

しかし、それに加えて容器(できれば火にかけられるもの)も準備していると良いと思います。

 

よくよく考えてみると、人類の道具は石器・土器から始まっています。

石器は刃物、土器は鍋や容器として使えるもの、といった考え方だと思います。

このあたりが人間にとって必須のアイテムであったことは想像に難くないでしょう。

 

次にいつ大きな災害がやってくるかわかりませんが、何かあってから用意し始めては間に合いません。日頃からの準備は大切ですので、いろいろご自身にあった組み合わせを考えてみてください。

災害時の演習をかねて意識しておけば、テント泊の旅などもとても良い経験だと思います。

 

それではまた!

 

(使用の浅いシングルチタンマグSP300の姿。これはこれで良いですね。)

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そもそも論としてのシェラカップ考。

このブログの読者の方にはご承知のとおり、しばしばロッキーカップが取り上げられています。

その説明として、「シェラカップよりももう少し(深底で)大きくなったもの」といった表現をすることがあります。

しかしよく考えてみると、「シェラカップってそもそのなんなの?」というこれからのハイカーの方々に対して、まだきちんとした説明をしないままでいたことに気づきました。

そこで、今回はシェラカップについてのお話となります。

さっそくですが、現物がこれ。「SIERRA CLUB」のエンボス(刻印)が、じつにアメリカンないい感じです。

DSC01274アメリカ自然保護の父ジョン・ミューアが1892年に創立したシェラクラブの由緒正しき純正品です。(当時のものから若干改良されて、元の寸法よりも少し大きくなっているようです)

このシェラカップ、たしかにプロダクトではありますが、ただの商用品とはちょっと違うところがあります。

価格の一部がシェラクラブに寄附金(基金)として充当され、自然保護に役立てられます。シェラカップは、このような目的で会員に向けてつくられたという経緯があるのです。

このシェラカップをザックにつるしておけば、自然保護に関心のある人間として、無言の表示になるというわけなのです。

つぎにシェラカップの基本というか、その長所をおさらいしておきたいと思います。

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長所その1:火にかけられる

基本となる「湯沸し」により、コーヒー、紅茶・粉末スープなどを作ることができます

300ml程度のお湯なので、その湯量で足りるカップ麺などもOKです。

山頂ラーメン派には嬉しいですね。

ほかにベーコンやウィンナー、目玉焼きなど炒めものもできます。

少し変わったところでは、シェラカップ炊飯燻製(ふたつをあわせてフタにします)などもできました。

はたまた、採取した山菜をてんぷらなど揚げ物にする強者もいらっしゃるようです。

長所その2:頑丈である

オリジナルのシェラカップはかなりしっかりした作りで頑丈です。ちょっとやそっとじゃ壊れません。雪で水を作る時や、大キジを打つときのスコップがわりにもなります。

長所その3:軽くてコンパクト

同じシェラカップをスタッキング、つまり重ねることで、2~3個携行しても収納はほぼ1個分のサイズで済ませることができます。こういった収納性は何かと便利がよいものです。

長所その4:計量カップや取り皿になる

純正品はメモリがつけられていませんが、いろいろなメーカーから同じサイズのシェラカップが発売されていて、100/200mlや4/6/8oz(オンス)などの計量に使えます。

当然純正品にも容量の目盛をヤスリなどで刻めば同じことが可能です。これをMYOGというと大げさですが、炊飯をよくやるひとだと180ml(1合)などの目盛はありがたいものです。

また、直火にかけたり熱いモノを注いだりした際にも、唇をやけどしにくい工夫がされています。

カップのリムにはハンドルと一体化したワイヤーが巻き込んであり、熱伝導率の違いを作って熱くなりにくい工夫がなされています。

アルミ製のクッカーなどはいつまでも熱く、なかなか口をつけられたものではありませんが、比較的早く口をつけられるようになるカップだと思います。(でもヤケドにはご注意!)

また、バーベキュー時のタレ容器としても、「最強」の部類に入るのではないでしょうか。

動き回っても安定するしっかりした持ち手、それに邪魔にならないコンパクトさを生かした焼肉争奪時の機動性はかなり優秀です。

※写真 計量目盛の充実した、「CHUMS」製のシェラカップ。(180ml=1合が嬉しい)

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ここまででいろいろと長所を書きましたが、逆に短所もあります。

短所その1:小さい容量

やはり、少し容量が小さいと思います。1合炊きのご飯を食べたいならば、最低でも480mlクラスのロッキーカップを使用すべきでしょう。

どんぶりものを作る際にも、サイドメニューサイズは十分勤まると思いますが、メインメニューはちょっと荷が勝ちすぎます。

短所その2:すぐに冷める

これはある意味仕方のないことなのですが、広口の形状かつ、薄いシングルウォールの金属器ですので、さめやすいのです。

アルファ米などの蒸らしなどを行いたい場合は、別途ジップロック&コジーなどを用意すべきです。

短所その3:こぼれやすい

広口ですので、お粥・雑炊、シチュー、カレーなどをかき混ぜるとこぼれやすくなっています。

この点も、ロッキーカップに軍配が挙がるところです。

短所その4:底径が小さく安定しない

ストーブを選ぶカップだということも書いておくべきでしょう。

ガスストーブの3つ股ゴトク、4つ股ゴトクなどははほとんど大丈夫なのですが、それより小さいサイズのストーブの場合には注意が必要です。

意外と乗りにくいストーブとしては、ESBITのポケットストーブ(なんとか使えないことはない)です。

VARGOのチタニウムウッドストーブ、はダメエスビットのチタンウィングストーブなんかも座りがアヤしくてやめておいたほうがよさそうです。

EVERNEWのチタニウムストーブ(=トランギアTR-B25)や十文字ゴトクなどは大丈夫でした。

持っていくストーブにあうかどうか、を気にしなくてはならない点が少々気を使うところですね。

また有名税というか、これはスペック上の欠点ではありませんので、短所に挙げませんが、みんなが同じものを持っていることが多いため、どれが誰のだかよくわからなくなります。

よくある「ビニール傘現象」です。それがシェラカップでもしばしば発生することがあるのです。

これは貴方の個性を発揮できるチャームなどをつけてあげれば、取り違え対策になります。

(不思議と山道具屋さんであまり売ってないのですが…このくらいは自作してしまいましょう。)

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いかがでしたでしょうか?

ものは試しで、個人的にはひとつくらいシェラカップを持っていてもよいのではないかと思います。

前述の「オリジナルシェラカップ」やおしゃれで実用性のある「チャムス」以外に、もう一つおすすめをあげておきます。

スノーピーク社の、「チタンシェラカップ」です。

DSC01273このカップの売りは、なんといってもその「軽さ」です。

オリジナルのカタログスペック82gに対し、スノーピーク社製は39.5gしかありません。

中に何も入れていない時に、風にあおられて飛ばされないよう、気をつけなければならないほど、めちゃくちゃ超軽量です。

また、リムの巻き込み加工がたいへん美しく、よい意味でワイルドなオリジナル版の仕上げと好対照です。

伝統的なシェラカップと、最新鋭の技術と素材で作られたシェラカップ、どちらもじつに魅力的ですね。

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というわけで、今回はここまでにしておきたいと思います。

それではまた!

チタン焼けの風合い

どうも筆者です。

昨日の宝塚は、また寒さが戻ってきたみたいで冬っぽい感じでした。

もうこれが、最後の寒気でしょうか?

これから春の陽気がやってきますね。

いよいよ、ハイク&チタンマグの出番というわけです。

このブログでは、いつも新品にちかいモノの写真を掲載していましたが、今回は「使い込んだチタンマグ」ということでいきたいと思います。

かぶとやま工房」のプライベートストアに出しているものも当然新品なので、逆に目に新しいのではないかなと思います。

DSC01281モノはmont-bellのシングルチタンマグ(450ml)と、「かぶとやま工房」製のチタニウムリッド。

焚火の中に放り込んで使っていたのですが、だんだんと焼けムラがでてきました。

ムラを消すために、家にあるガスコンロでまんべんなくローストしたものがこれです。

焼き付け塗装された「mont-bell」のロゴも焼き切れて、うっすらと影がのこっています。

反対側は無地なので、こんな感じです。

DSC01276チタニウムのプロダクトは、虹色の「焼け」がたいへん美しいものですね。

新品もよいのですが、使い込んで味わいのでてくる道具が、持ち主にとって貴重なものとなります。

DSC01280ちなみにチタニウムリッドにも、あわせて焼きを入れています。

(燃えてしまいまいすので、木製ハンドルは外してから炎で炙ります)

DSC01278これはもう、ちょっとしたビンテージアイテムです。

みなさんも、お持ちのシングルチタンマグをどんどん使いこんでみてくださいね。

※くれぐれもダブルウォールは火にかけないでください。破損しますのでご注意を。

それではまた!

かぶとやま工房、価格改定(4/1)のお知らせ

2014年4月1日に価格改定しますので、以下のとおりお知らせします。

※値上げとなります。みなさま、ごめんなさい。

・Belmontチタンシングルマグ450&アルミニウムリッドセット

2772円 ⇒ 2852円

・SNOWPEAKシングルチタンマグ600用「かぶとやま工房」チタニウムリッド

2100円 ⇒ 2160円

・SNOWPEAKシングルチタンマグ450用「かぶとやま工房」チタニウムリッド

1680円 ⇒ 1728円

・SNOWPEAKシングルチタンマグ300用「かぶとやま工房」チタニウムリッド

1575円 ⇒ 1620円

・送料  210円 ⇒ 216円

 

3月中は同じ値段で販売していますのでおはやめにどうぞ。

ご迷惑をおかけしますが、なにとぞよろしくお願いいたします。

 

VARGOへキサゴンウッドストーブ用のミニマルクッカー。

そろそろ寒の戻りも済んだようで、アウトドアクッキング日和となってきましたね。

今回は、折り畳みができてたいへん便利な「VARGO ヘキサゴンウッドストーブ」と、マグポットなどのミニマルクッカーをいろいろとあわせてみました。

TriPod Powerなどが最軽量なのですが、自然の枯れ木や松ぼっくりを現地調達して燃料にする、こういった軽量化もありだと思っています。

このウッドストーブは、VARGOプロダクトの中でもとくに特徴的というか、チタンの強靭さと軽さ、そして薪の使える自然との親和性がファンにはたまらない一品ですよね。

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まずは、Belmont(ベルモント)の深型シェラカップ480mlから。

これはほとんど往年のロッキーカップ1パイント版と同じですが、素材がチタンでハンドルもフォールディング仕様となっています。

注:チタンペグを刺したままにしていますが、径が十分ありますのでじつはこれは不要です。

ちょうど良い大きさで、ひとり鍋、炊飯、ラーメンなど、いろいろと使い勝手のよい構成です。

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つぎに同じくBelmontの600mlタイプの深型シェラカップ。こちらも人気があります。

DSC01259少したくさん食べるひとはこちらのほうがよいかもしれません。また、二人分のお湯を一気に沸かすこともできますので、ウルトラライトなペアトレッキングをされる向きにも適しています。

火力調整蓋により、とろ火調理のできるトランギアTR-B25や、より軽量化されたエバニューチタニウムストーブEBY254などのアルコールストーブを内部に仕込んで風防兼ゴトクとしても威力を発揮します。

続いては、スノーピークシングルチタンマグ300(SP300)。このマグは、ストーブの内径よりも小さいため、チタンペグを通しておいて、そのうえに置くようにします。

DSC01252このマグはじつに、ぴったりとはまります。また、ストーブをたたんでしまえばかなりコンパクトに収納できます。お湯沸し専門、といったところでしょうか。お湯の用途としてはカップラーメン、アルファ米、粉末スープ、コーヒー&紅茶あたりが適当でしょう。

念のため、エスビットのスタンダード(ちいさいほうのヘキサミンタブレット)を着火剤としてパウチに持っておいて、枯れ枝などをメインの燃料として使えばかなりコンパクトな装備となります。

同じような使い方のできるマグとしてはMUJIのアルミマグ(小)があります。こちらもぴったり。

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ちなみにMUJIのアルミマグは(大)もあります。こちらはこのブログの「マグをポットに」のページでもおなじみですよね。

DSC01255こちらのマグポットセットは、量産体制に持っていきたかったのです。が、販売元の良品計画さんに継続販売の計画がないことを知り、あえなくリッド生産を断念しました。

というわけで、このマグポットセットのオーナーは、筆者以外にはおひとりしかいません。

一合炊きのマグ炊飯に適した構成だったのですが、本当に残念です。

もしもこのマグに合うリッド(フタ)だけを作ってほしいひとがいらっしゃったら、ブログのコメント欄かショップのお問い合わせフォームでお知らせください。(希望があれば1000円+税+送料210円くらいでつくります。)

ちなみに、このヘキサゴンウッドストーブが苦手とするマグが存在します。

たとえば、450mlタイプのこれ。

DSC01257残念なことにスノーピークシングルチタンマグ450(450ml)は座りが悪いですね。また、同口径のBelmont450ml、mont-bell450ml、VARGO450ml、TERRANOVA370ml、EPIgas300ml、MSRチタンカップ400mlなども同じくうまくのりません。ここは、注意が必要となります。

あと、ふつうサイズのシェラカップも苦手ですね…このような感じにずれてしまいます。

DSC01260各種450mlマグやシェラカップを使いたい場合は、おとなしくトランギアやエバニューのアルコールストーブを使ったほうがよいでしょう。また、エスビットのポケットストーブなんかも台形にして使えばうまくのります。

いかがでしたでしょうか?

みなさんも自分に最適なウルトラライトクックセットを見つけてみてくださいね。

 それではまた!

シングルチタンマグSP300ハンドルなしリッド

どうも筆者です。最近の多忙にかまけて、久しぶりの更新となってしまいました。

今回は習作ということで、スノーピーク社のシングルチタンマグ300(300ml)の「ハンドルなし」リッドを製作しました。ハンドルのないものはあまり筆者の流儀ではないのですが、食わず嫌いもよくありません。で、この際トライしてみました。

センターホールを施さないで金型へあわせるというところがミソ。ワークのセンタリングに注意を要しますが、それ以外はほぼ同じ工程の作業で仕上げています。(相変わらずの、打ち出し感あふれるリムです。)

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気になるその重量は3g強。フィックスハンドルのシングルチタンマグ(SP300)と合わせてみても47gと超軽量です。TriPod Air(約3g)やウコンストーブ(4g)と組み合わせて、50g程度で済んでしまいます。これぞ、ウルトラライトなマグポットセットといえるでしょう。

実際にフタしてみたところがこれ。リッドをつけても、ほとんど邪魔になりませんね。

DSC01269高さがないので、収納性はやはり良いです。

また、写真はフィックスハンドルタイプですが、当然ながら同口径のフォールディングハンドルタイプにも適合します。それであれば、SP450の中に収納したりすることもできます。

これは、スタッキングマニアなひとは好きかもしれません。

またこのサイズであれば、アタッシュケースなどに収納できます。災害対策用の備えとして常に持ち歩くことが可能となります。

注意点として、火を入れた際には、ハンドルがないため素手でリッドを持つことが難しくなります。軍手などを着用の上で、取り外すような使用法になります。

今回の収穫ですが、「なぜハンドルなしのものが好まれていのるか」が、理解できたような気がしました。

400FDの金型製作の合間に、いろいろと試作を重ねていますので、また掲載できるようなものがあればお知らせしたいと思います。

それではまた!